寝不足というのは、実はかなり危ないことらしい。というのも睡眠不足は、交通事故を引き起こしやすい。いや交通事故だけでなく、他の重大な事故を引き起してしまう原因にもなりかねない。

1986年に起きたチェルノブイリ原発事故、1979年に起きたスリーマイル島の原発事故や、スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故 、などという大事故は、関係者が睡眠不足であったことが直接的な原因となったと指摘している報告もある。

睡眠不足だと、集中力が欠け、とっさの判断力ができなくなる。普段なら普通に対処できるようなことでも、思いがけない失敗を起こすことがある。

電車やバスなどの運転手のみならず、機械を操作するオペレーターなど、職業によっては人の命にかかわる場合もある。ハイウエイバスの運転手が、うつらうつらして蛇行し、乗客が気づいてサイドブレーキを引いて止めたというニュースが、最近もあった。

だから我々も重大な事故を引き起こさないために、睡眠の重要性についてしっかりと認識しなければいけないわけだ。

いろんな調査の結果として、睡眠不足の人は交通事故を起こす確率が、よく眠っているようだ人に比べ2～3倍となっているらしい。これはまあ、納得できる話だね。

また、アメリカでは睡眠障害によって引き起こされる、交通事故などの経済的損失は、年間460 億ドルにものぼるようだ。たかが睡眠不足と軽視してはいけないことが、このデータ結果からもわかるはずだ。

そしてアメリカでは、人口の約15％の4,000 万人という多くの人たちが、睡眠に関しての異常をもっている。だから、アメリカでは「国立睡眠障害センター」も設立されている。

国立睡眠障害センターを拠点として、睡眠についての研究や医学的な教育、また、一般の人々にも理解してもらうような活動を展開しているということのようだ。他にもアメリカでは、24時間操業しているようだ工場において、働いている人々の健康を重視し、事故が起こらないように努めているようだ。

日本ではまだ、睡眠障害や不眠症を個人的な問題だから、と片づけられてしまうことが多いが、日本でも催眠障害についてもっと考えなければいけないのかもしれない。

たかが寝不足と侮る事なかれ。自分だけの問題じゃない。