睡眠障害(不眠症)には、一過性の不眠と慢性的な不眠があるそうだ。一過性の不眠とは、一時的なもので、数日~数週間程度続くだけで、長引くことのない不眠のことなんだそうだ。この原因はさまざまらしい。
たとえば、
- 騒音や温度・湿度の不快感などの環境的な要因
- 時差ぼけなどのように睡眠時間が変化したことによるもの
- 家族の不幸など、精神的に大きなストレスかかったことによるもの
- 入学試験や大事な会議など、緊張感によるもの
- 一過性の病気が原因のもの
このように、一過性の不眠は、気持ちが高ぶったときや気がかりなことがあるときに起こる。
もちろん、眠れないときはつらい。だが自分でもその原因が分かっているなら、原因がわからないときよりまし。それにほとんどが数日すれば解消するので、慢性的な不眠に比べて、そんなに問題はないと言える。
しかし、なぜ、精神的なストレスや気がかりな事があると不眠になってしまうのか?
というのも人間は本来、体内時計の働きによって、生活のリズムが整うようになっている。だから自然と決まった時刻には眠気を感じ、入眠することができるのだ。
ところが、心配事があると、脳は起きたままになる。心配事があるというのは、脳が動き続けている状態が多くなるので脳が覚醒し続けるように働き、なかなか眠ることができなくなってしまうらしい。
ではなぜこう言うとき、脳は起き続けようとするんだろう?
原因として考えられるのは何か?我々の祖先がどのように生活していたかを想像することによってわかるかも知れない。
人間の祖先がまだ洞窟などで生活していたころ(っていっても、我々の祖先が本当にそうかどうかはわからないが)私たちの祖先は、恐ろしい肉食動物に襲われるのではないかという、危険と隣りあわせで毎日生活していた。そんな環境の中では、決してゆっくり眠っていられるわけはない。
だから人間は自分の身体を守るために、心配事があるときに、脳が眠ってしまわないような仕組みをつくりあげたのではないか?そのメカニズムが、この現代社会においても残って働いているということらしい。
心配事があると眠れない。これは当然だから、せめて身体だけでも休めておこうかね。
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