酵素で腸内環境を改善!
酵素(こうそ)とは、生の食材に含まれる成分です。
酵素はタンパク質の一種なので、過熱すると壊れてしまうのです。
酵素は、簡単に言うと「生物の体内で働く触媒(しょくばい)」です。
触媒というのは、高校の化学の授業で習ったと思いますが、化学反応を速くしたり遅くしたりします。
触媒とは?
たとえば酸素を発生させる実験で、二酸化マンガン(MnO2)に過酸化水素水(H2O2)を加えたりしますが、二酸化マンガンは変化しません。
二酸化マンガンの表面で、過酸化水素水が酸素と水に分離するんですね。
この場合、二酸化マンガンは、過酸化水素水を分解する手助け(アシスト)をしています。
二酸化マンガンの表面は、この化学反応にちょうど良い形をしていて、そこで分解が進むわけですね。
車のエンジンなどにも、ガソリンの燃焼を助ける触媒が色々使われています。
また排気ガスの浄化のためにも、三元触媒といって、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)という金属が使われています。
酵素の種類と働き
身体の中にも、特定の化学反応を進めてくれる触媒があります。
我々の体内には、触媒として働く物質が3,000種類もあって、「酵素」と呼ばれています。
酵素の殆どはタンパク質で、食物の吸収や代謝、排泄に関わっています。
つまり、食べたものを分解したり、身体で利用出来る形にしたり、有害物質を分解したり、排泄するときに、酵素が働いているわけですね。
消化酵素
我々がモノを食べたとき、栄養素を分解する際に働くのが、消化酵素です。
デンプンを分解するのがアミラーゼ、タンパク質を分解するのがペプシン、脂肪を分解するのがリパーゼです。
これらの消化酵素は、唾液や胃液、膵液や胆液などに含まれていて、食べたモノを吸収するのに使われています。
これら以外にも、たくさんの消化酵素があって、それぞれ違った働きをしています。
酵素を積極的に摂る理由
食品中に存在している酵素も、人間の消化吸収を助けてくれます。
ただし酵素の多くはタンパク質なので、過熱すると壊れてしまいます。
なので生の野菜や、低温調理した料理でないと、酵素を効率よく取り入れることは出来ません。
そこで昔から酵素飲料というモノが作られて利用されています。
有名なところでは「万田酵素(まんだこうそ)」とか「大高酵素(おおだかこうそ)」がありますね。
これらはたくさんの野菜や根菜、キノコなどをジックリと発酵させてつくったエキスです。
数百種類の酵素を含んだ酵素飲料で、ドロドロの液体です。
私も一時期、よく飲んでいました。
酵素は、加熱すると壊れる
ところが問題があって、臭いがきつく、飲みにくいんですね。
酵素が身体に良いと分かっていても、ちょっと利用しにくい。
錠剤やカプセルにするためには過熱しないといけませんが、酵素は過熱すると壊れてしまいますから、どうしても液体で提供せざるを得ませんでした。
しかし最近になって、様々技術で、それも可能になってきたようです。