真皮の7割はコラーゲン
更新日:2018/05/27
人間の皮膚は、大きく分けて、表皮、真皮、皮下組織の三つの部分に分けられる。
表皮というのは、皮膚の外側からわずか約0.2ミリの薄い層だ。
ただ、薄い層にもかかわらず、細胞分裂が盛んに行われ、4週間かけて角質細胞が入れ替わっていく。
ちょっと擦りむいても、1週間ちょっとあれば治るのは、活発に細胞分裂が行われているからだ。
一方、真皮は、表皮の内側にあって、皮膚の芯となる部分になる。
厚みはおよそ2.0ミリで、イメージとしては、ちょっと薄めの、硬い牛革(ぎゅうがわ)や豚皮のようなものだ。
牛革は、牛の皮から表皮と皮下組織と毛をを取り除いたあと、「なめし剤」と呼ばれる薬でコラーゲンを硬くならないように加工したもので、言わば丸裸の真皮だ。
この真皮の主役は、コラーゲンとエラスチンというタンパク質だ。
コラーゲンタンパクは、真皮の70%を占めていて、3重らせん構造を持つ。
言ってみれば硬いロープのようなもので、非常に丈夫で、しかも寿命が長い。
コラーゲンの半減期は15年だと言われており、20年以上の寿命があるモノと考えられている。
まあそれくらい長い寿命がないと、本革バッグなんてすぐにボロボロになって穴があくはずだしね。
コラーゲンの寿命は非常に長く、20年以上あるらしい。
これが逆に、シワが増える原因にもなる。
コラーゲンがブドウ糖や果糖などとくっついて糖化反応を起こすと、モロくなってシワになるのだが、コラーゲンは寿命が長いので、なかなか新しくならないのだ。
吸収率の良いコラーゲンペプチドだと、食べてしばらくすると肌まで届くのだけれど、それでも半年以上続けて摂らないと、皮膚の本当の弾力は戻ってこないらしい。
コラーゲンは、壊れれば修復されるが、壊れない限りはそのまま放置されてしまうって事だな。
さてコラーゲンタンパクは硬いロープのようなモノで、強いけれど弾力性はあまりない。
では肌の弾力性はどこから来るのかというと、エラスチンという蛋白で、弾性線維(だんせいせんい)とも呼ばれている。
エラスチンは、血管の動脈の50%を占めるタンパク質であり、靱帯の主成分でもある。
非常に弾力性があって、伸び縮みすることができる。
エラスチンは真皮層の5%くらいを占めていて、網目状になることで、コラーゲンを支えている。