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ランゲルハンス細胞と、アトピー性皮膚炎

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ランゲルハンス細胞

更新日:2018/05/28

ランゲルハンス細胞(Langerhans cell)が、注目されているらしい。

 

ランゲルハンスというと、膵臓にあるランゲルハンス「島」というインスリンなどを分泌する器官を思い浮かべる人も多いだろうが、ランゲルハンス「細胞」の方は、皮膚の表皮にある免疫細胞だ。

 

ランゲルハンス細胞は比較的自由に動ける細胞で、皮膚の最前線に出ては、外部からやってくる細菌だとかウイルス、カビ、紫外線、熱い寒いなどの情報をキャッチする。

 

様々なレセプタ(受容体)を山ほど持っていて、皮膚から侵入した異物が何かを識別し、皮膚の内側まで戻って周囲の細胞にそれを連絡する。

 

バイ菌が来たよ、ウイルスが来たよ、鉄が来たよと言う風に、樹状細胞の長い腕を伸ばして情報を集めては、それを下部の細胞に伝えている。

 

これによって皮膚や身体は、異物の侵入に対抗しているわけだ。

 

このランゲルハンス細胞は、アレルギー反応を引き起こす免疫グロブリンのタイプEのレセプタ(IgE受容体)も持っているため、AD発症(アトピー性皮膚炎)にも関係があると考えられている。

 

というのもIgE受容体に免疫グロブリンEが接続されて、これが刺激を受けると、ヒスタミンという物質が放出され、ほとんど瞬間的に痒みが出るからだ。

 

となると、ランゲルハンス細胞が活発に動けば動くほど、AD発症のリスクが高まるのか?と思うが、どうも逆らしい。


通常のアレルギー反応は、IgE受容体を持つマスト細胞に免疫グロブリンEが付いた状態で、何らかのアレルゲンが接触する事で起こる。

 

アレルゲンがIgEに接触すると、マスト細胞からヒスタミンが放出され、激しい痒みや発作が起こる。

 

そのため、IgE受容体を持つランゲルハンス細胞は、アトピー性皮膚炎を引き起こしやすくしているのではないか。

 

そういう風に考えられていた。

 

ところが不思議なことに、ランゲルハンス細胞は活性化しているときの方が、アレルギー反応を起こしにくいことが分かってきた。

 

ランゲルハンス細胞は、活性化すると、センサーである細胞突起を表皮方向に伸ばす。

 

場合によっては表皮の皮膚バリアを内部から突き破って、センサーを表に出して外界の異物を捉えたりもする。

 

そうしてランゲルハンス細胞は、皮膚表面にある異物を前もって調査していて、冷静な判断をするらしい。

 

マンガの進撃の巨人で言うと、壁外調査で索敵にあたる調査兵団みたいなもんだね。

 

皮膚の外側には山ほど異物があるわけだから、あらかじめ調査して対応策を練っておかないと、ケガなどしたときに対応しきれないと言うことなのかも知れない。

 

一方、AD患者の場合、ランゲルハンス細胞があまり活性化されておらず、細胞突起があまり伸びていないらしい。

 

それでどうしているかというと、ちょっとした刺激に対して、やみくもにアレルギー反応を出しているらしい。

 

マウスを使った実験でも、この不思議な現象が確認されている。

 

というのもランゲルハンス細胞を持っているマウスは、アレルゲンを接触させてもアレルギー反応を起こさないのに、ランゲルハンス細胞を持たないマウスは、アレルゲンに対してなぜかアレルギー反応を起こすのだという。

 

ランゲルハンス細胞を活性化する成分としては、アルギニン(アミノ酸)が挙がっている。

 

アルギニンは、ボディービルダーなどに愛用されているサプリメントだが、もの凄く臭くて飲みにくい。

 

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