ローズマリー軟膏で美肌を取り戻せ
更新日:2019/05/21
ローズマリー軟膏が、密かな人気だそうだ。
ローズマリーと言えば、西洋の肉料理や魚料理などに使われるハーブだ。
消臭作用や抗菌作用などを持ち、肉臭さや魚臭さを緩和し、ほんのりした香り付けにも使われる。
また病気の予防や対策として、ヨーロッパでは古くから、ローズマリーを焚いたり、ローズマリーエキスが使われた。
このローズマリーで作った軟膏が、肌荒れやシワ対策クリームとして、重宝されている。
ローズマリーに含まれる「ウルソール酸」という成分が、皮膚の状態を整えるのだとか。
ウルソール酸とは?
ウルソール酸は、物質的には、5環性トリテルペン酸という、なかなか複雑な構造式の成分だ。
水にも油にも溶けにくく、無水アルコールにしか溶けないという特性を持つ。
しかしこれが様々な効果を持つ。
特に、ウルソール酸ベンジルという成分には、紫外線で崩壊したコラーゲン線維束の状態を改善する効果があるとされている。
このウルソール酸は、ローズマリー特有の成分ではなく、様々なハーブや果物の皮などに含まれている。
特にリンゴの皮は、ウルソールの含有量が多い。
他には、バジル、ビルベリー、クランベリー、ペパーミント、ラベンダー、オレガノ、タイム、サンザシにもウルソール酸は含まれている。
ローズマリーが選ばれるわけ
ウルソール酸は、様々なハーブや林檎の皮に含まれている。
なのでウルソール酸だけが目的であれば、他のハーブや林檎の皮を利用しても良い。
しかし林檎の皮には農薬の問題もあるし、季節によっては入手困難だったりもする。
一方、ローズマリーはヨーロッパでは昔から使われているハーブだ。
ローズマリーは栽培しやすいハーブなので、庭や家庭農園でも栽培できる。
生ローズマリーや、乾燥ローズマリーは、入手が容易だから、一番手っ取り早いだということらしい。
もちろん、ローズマリーには抗菌作用など、他の効果があるせいもあるが。
ローズマリー軟膏の作り方
ローズマリー軟膏の作り方は、さほど複雑ではない。
乾燥ローズマリーを高濃度のアルコール(無水アルコール)やウオッカに漬けて、一ヶ月待つ。
ウルソール酸は、融点が高く、水にも油にも溶けにくいため、95%以上のアルコールに漬ける事によってしか抽出できない。
そうすると、3-4週間後には、緑色のローズマリーチンキ(抽出液)ができる。
このチンキ液をワセリンと1:2の割合で合わせて、湯煎してかき混ぜながら溶かし、溶媒のアルコールを蒸発させる。
アルコールを蒸発させる作業なので、換気扇を回したり、窓などを開けて、換気に注意する。
アルコールは80度くらいの温度で蒸発するので、アルコールの泡が消えるまで、湯煎しながらかき混ぜる。
泡が出なくなったら、それを小さなガラス容器などに小分けして、保存する。
ローズマリー軟膏の作り方 動画その1
ローズマリー軟膏の作り方 動画その2
ローズマリー軟膏の使い方
ローズマリー軟膏は、ワセリンベースなので、化粧下地には向かない。
そのため、化粧を落とした後に使うのが良く、就寝前に化粧を落として、肌荒れやシワが気になる部分に塗る。
また、ローズマリーが肌に合わない人も多いので、腕の内側などでパッチテストして試してみる必要がある。