PCR検査とコロナ抗体抗原検査
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発熱外来に行って、コロナウイルス抗原検査してきた話その2。
ある朝、目覚めてみると、身体が動かない。
体温を測ってみると、38度4分の高熱。
そこで仕事先に電話をかけて、仕事を休んだのは良いが、このままでは復職できない。
というのも、高熱の原因が新型コロナウイルスだったら、職場には入れない。
それどころか、同じ部署で仕事をしていたメンバーも、2週間の自宅待機しないといけない。
なので高熱がタダの風邪だったとしても、医療機関で検査をして新型コロナ感染を否定しないと戻れない。
ところが、発熱外来の予約が取れない。
新型コロナウイルス感染症が拡がらないように、熱が出たり咳や鼻水・頭痛などの風邪症状がある人(発熱者)は、他の来院者と接触しないように、別のルートで病院やクリニックで診療を受けないといけない。
そのため、病院の物置やデットスペースや駐車場にプレハブを建てて、そこで発熱者の診療を行う。
なので新型コロナ感染症を否定するには、まず発熱外来を受けて、そこで新型コロナの可能性を医師に判断してもらって、必要であれば検査を受けねばならない。
ところが東京都では、連日千人を超える新型コロナウイルス感染者がでている昨今だ。
私みたいに、新型コロナウイルス感染を否定しないと仕事に戻れない人が、山ほどいるのにも関わらず、発熱外来が設置されている医療機関は限られている。
発熱外来がある病院やクリニックには発熱患者が殺到して、朝イチから予約電話をいれても、全然つながらない。
そして電話がつながったと思ったら、「本日の予約は受付終了しました」と言われて終了。
そう言うことを毎日繰り返して、ようやく穴場的クリニックに辿り着いた。
それが内科を併設している小児科や耳鼻咽喉科の単科クリニックだ。
小児科や耳鼻咽喉科でも、発熱外来がある
小児科や耳鼻咽喉科の単科クリニックは、場所ではなく、診療時間帯を分けることで、発熱外来を実施している。
十時までは普通の診療で、十時半から発熱者を受け付けるといったやり方だ。
これなら、一般の受診者と発熱者が合わなくてすむ。
大きな病院や診療科目が多いクリニックでは、様々な診療が行われているため、発熱者を隔離するためには、屋外の駐車場や空きスペースに臨時診療室を設けるしかない。
ところが単科クリニックでは、待合室もさほど混むと言うことが無いため、時間をずらすことで発熱外来を解説することが出来ると言うことらしい。
ということで、結局私も、内科併設の小児科クリニックで、検査を受けてきた。
街外れの小児科の発熱外来に電話したら、Web予約して来てくださいとのこと。
Webに名前や年齢、住所と電話番号を入力して、午前の発熱外来の受付番号をもらい、バスに乗ってクリニックへ。
この発熱外来は10時30分スタートで、受付番号は7番目だったので、ちょうど10時30分過ぎくらいに着くように出かけたのだが、ちょっと早かった。
10時30分スタートなのに、なかなかオープンせず、寒い外で待つ羽目になった。
外の寒い場所で待つと、体調が崩れるので怖かったが、幸いなんとか持った。
そしていよいよ診療(検査)。
パルスオキシメーターと、PCR・抗原検査
診療室に通されるやいなや、指先に機械を取り付けられた。
パルスオキシメーターというヤツで、血中の酸素濃度を測る機械だ。
肺の具合が悪いと、酸素を取り入れることが出来なくて、血中酸素濃度が下がる。
新型コロナウイルスの怖いところは、肺の機能が落ちて、息苦しくなること。
それがないか、まずパルスオキシメーター検査をするらしい。
そしてその間にも問診で、いつ頃から熱があって、鼻水や咳や頭痛や息苦しさがあるかを尋ねられた。
私の場合、熱が出た日から、朝昼晩と体温を測り、身体の状態をノートにメモしていたため、それを見せると、パソコンにそれが打ち込まれた。
そのあと、パルスオキシメーターを確認して、首元から聴診器を入れて呼吸のチェック。
内科の診療というと、昭和育ちのオジサンは、上半身裸になって聴診器を当てるイメージだったので、ちょっとビックリした。
そして、最近会食したかとか、不特定多数が集まる場所にいたかとか、どうやって通勤してるのか、等々、一通り質問されて、最後に一言言われた。
「PCR検査しますか、それとも抗体抗原検査しますか?」
発症日から数えて9日目までなら、抗原検査でOK
コロナウイルス感染症の判定と言えば、PCR検査が有名なので、てっきりPCR検査をするのかと思っていた。
ところがどうやら選択肢があって、抗原検査というのもあるらしい。
「PCR検査なら、結果は2日後。抗原検査なら、結果は15分後に出ますが、どちらにしますか?」
話を聞くと、抗原検査はクリニック内で行えるので、15分くらいで結果が出せるが、PCR検査は検体を施設に運び、ウイルスを培養して増やして調べるため、時間がかかるとのこと。
そして発病した日を1日目と数えて9日目までの間であれば、PCR検査と抗原検査の一致率が高いため、抗原検査だけで「確定診断」できるのだという。
コロナ抗原検査のフローチャート
※厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する検査について」より抜粋
コロナに感染するようなことは全くしていないし、そろそろ職場復帰しないといけないということで抗原検査を選んだ。
そうしたら、クリニックの外に隔離された車の中に連れて行かれ、長い綿棒を鼻の奥に突っ込まれてゴシゴシされて、待つこと15分。
大きな妊娠検査薬みたいな抗原検査キットには、陽性反応が現れず、無事にコロナウイルス感染症は陰性でした。
因みに、その前に指先から血液を一滴採られて、機械で血液検査もやったのだが、コチラは白血球などの数値が少し高くて、細菌性の風邪らしいという診断を受けた。
それにしても、血液検査と言えば、昭和のオジサンの常識では、結果が出るまで数日かかるもんだったんだが、令和にもなると、クリニックに置かれた電子レンジくらいの大きさの機械で、わずか5分でできるようになってたんやね。